伝説ロマン溢れる津保谷(TSUBODANI)のブログ

岐阜県に流れる長良川支流の津保川上流域に位置する歴史と文化の彩りが色濃く残る地 関市「津保谷」の魅力に迫ります。

玉みそ(岐阜県関市) 武儀地域の丹羽さんが守る伝統の味と技

いらっしゃいませ!地域おこしライターえさゆうです♪

地域おこしライターえさゆう 

岐阜県関市の武儀地域で、古くから伝わる保存食「玉みそ」。

関市武儀地区の玉みそ

玉みそは、大豆を蒸して潰したものを丸めて吊るし、乾燥させたあと、醤油と麹に漬け込んで完成します。

玉みそは、古くから武儀地域の一般家庭でひろく作られてきた保存食。しかし、近年では玉みそを作る家庭は、めっきり減ってきています。

 

さてさて、今回は「玉みそと言えばこの人」というぐらい有名な、関市下之保の丹羽鉄夫さん、益子さんご夫妻を訪ねましたよー!

えさゆうは、生まれて初めて玉みそを見たので興味津々!!密着取材させていただきました♪

 

玉みそ吊り下げ

丹羽益子さんに、玉みそを作り始めたきっかけを聞いてみると、

「自給自足の家で育ったので、生まれた時から保存食として作ってきた」

「野良仕事のない時期に、寒風を利用して作る田舎のおかず」と話されていました。

 

完成した玉みそは、道の駅平成で購入することができますが、

この玉みそ、どうやって作られるのでしょうか?

 

大豆を浸水させる

まずは、大豆を一晩水につけておくことからスタートします。

 

十分に浸水させた大豆を、

くど釜のせいろで大豆を蒸す

くど釜のせいろでじっくりと蒸します。丹羽さん家の玉みそは、ガス火を使わず天然の火を利用。

釜に足し水をしたり、薪を追加したり、手間はかかりますが、昔から変わらない製法を守り続けています。

 

大豆の蒸し具合をチェック

大豆を8時間ほど蒸して、親指と小指で豆を挟んで潰れるぐらいが丸め時。

この「親指と小指で挟む」という手順も、昔から変わらない製法です。

 

蒸しあがったホカホカの大豆を潰し、こねて丸めて、

玉みそをこねて中心に穴を空ける

玉みその中心に、人差し指ぐらいの棒で穴を空けていきます。

この穴は、玉みその乾燥をよくするために空けています。

 

玉みそ仕込み

丹羽さん家の玉みそは、1月半ば頃から仕込み始めて、1日200個、合計で2,000個ほど作るそうです。

 

こねて丸めた玉みそは、一晩しっかりと乾燥させて、

丸めた玉みそを乾燥させる

玉みその中心に縄を通す

よく乾いたことを確認してから、玉みその中心の穴に縄を通していきます。

 

吊るした玉みそと玉みその間隔を空けるために、

玉みそと玉みその間を空けるための竹

竹を縄の網目に差し込む

縄の網目に竹を差し込んで、玉みそを等間隔に並べていきます。

 

1本の縄に7個の玉みそをぶら下げて、

1本の縄に7個の玉みそを吊るす

2本の縄を結び付けて吊るします。

 

ここで、えさゆうがとても驚いたことがあります。

なんと!この縄、手作りなんです!

玉みそを吊り下げる縄を手編み

手編みされた吊り下げ用の縄

1本1本、丁寧に編まれています。

「縄は市販で買うことができるけど、昔からやってきたことだからね」と丹羽鉄夫さん。

伝統の製法を守り続けるってステキです♪

 

昔から変わらぬ製法の玉みそ

2018年も約2,000個の玉みそが仕込まれました。

(※2019年も2,000個の玉みそが仕込まれています)

 

このあと、玉みそを4月頃まで乾燥させてから水で洗い、再び乾燥させて、

水で洗った玉みそを再び乾燥させる

玉みそを醤油と麹に漬け込む

玉みそを醤油と麹に漬け込んで、完成を待ちます。

 

完成は2018年冬ごろ予定とのこと。玉みそは、仕込みから完成まで約1年かかります!

 

ちなみに、玉みそは、花がつおと刻みネギを混ぜて、ご飯にのせて食べると最高に美味しいですよー♪

 

道の駅平成で販売中の玉みそ

寒風を浴びて熟成される「玉みそ」。関市武儀地域に伝わる保存食です!

ぜひぜひ食べてみてくださいね♪

 

ではでは~♪

 

 

玉みそが買えるお店

 道の駅平成(へいせい)

 住所:岐阜県関市下之保2503-2

 電話:0575-49-3750